大西茅布展 How Was Chifu Made ?

「大西茅布展 How Was Chifu Made ?」
 2021年岡本太郎賞を受賞した大西茅布の東京初となる個展が開催された。大西は子どもの時からホラー映画をふんだんにみたり、かなり特殊な育ち方をしたと報道されている。グロテスクの背景にあるものを考察し表現にすることが得意とされる。そんな前評から覚悟をしてみにいったのだが、きつかったり見飽きる作風ではない。漫画やアニメーションにも通じるポピュラリティもあり楽しむことができる。
しっかりとした実力で若い女性作家で異端の作風として世にでてきており、その筋には非常に受けるといえる。しっかりとプロデュースされ路線ができていると考えても良い。油絵からでてきており、高校時代はフランシス・ベーコンも好きだったという。この後の活動を通じてこの原風景がどのように変化していくか、その方向性を見守っていくことが重要だ。会場には時代をチェックするためか若者たちも多かった。
(9月2日、文房堂ギャラリー・ボヘミアンズ・ギルドにて同時開催)