ダンス・プラネットBプロ

 今日は新国立劇場のダンスプラネットNo.28のBプロだ。国立劇場で田中良の旧・帝国劇場時代の舞台美術を見た次の日に新国立劇場で最先端の演出を駆使した舞台を見ることになる。
 川口ゆい(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070419)はこのBlogでも取り上げさせていただいたことがあるが、最近ではベルリンに住みだしたピアニストの高橋アキと即興デュオで踊っているようだ。手前ミソだが、「CORPUS」の最新号では”ポスト・ピナ・バウシュ”ということでドイツのまだ日本にあまり紹介をされていない優れたアーティストたちを紹介してくれている。*1今日はCell/66bと共に完成度が高いステージングを見せていた。このグループは日本人のメディアを駆使した作品では国際的にも通じる優れたProductionをみせる。知る人ぞ知るアーティストといえる。川口はヴィヴィッドな感性を持ったアーティストとしてこれからが楽しみな才能の一人だ。加賀谷香は近作のイメージと異なるソロだ。こういう芸術性を狙った作品も送りだして欲しいものだ。
 上島雪夫作品では若手ダンサーたちが活躍をみせた。男性ダンサーたちは健闘をみせいつもよりラテンな味わいを引きだされていた。紅一点の皆川まゆむも力演をみせていた。横田佳奈子や大竹千春が日本を数年離れてしまうことが話題になっている昨今だが、国内にいるモダン=コンテンポラリーの若手女性舞踊手の中で優れたアーティストを上げろということになると私は所夏海、池田美佳、蛯子奈緒美、そしてこの皆川まゆむの4人を選ぶだろう。現在留学中の荒木まなみや横田が再び国内で同じ舞台に立つのは2011年ぐらいである。(それまで横田=荒木の絶妙なコンビネーションを見れないのだが近未来を楽しみにしている。)皆川をはじめとする4人もそのころにはそれぞれシーンを担っていて欲しい存在である。


2008/2009シーズン
2008/2009 Season Contemporary Dance
ダンスプラネットNo.28
DANCE EXHIBITION 2008
―Dance meets Music―
Bプロ

川口ゆい「REM ―The Black Cat
加賀谷香「パレードの馬」
上島雪夫/UESHIMA theater「Flush(ほとばしる)〜生き急ぐ時間たち〜」

新国立劇場 小劇場)


■今日の舞踊界

同じこの日の午後に中劇場では新国立劇場バレエ研修所による第4期生・第5期生の合同発表会が行われたようであり劇場は多くのダンスファンで混みあっていた。


■今日の音楽界

先日他界された服部正のお別れの会が東京會舘で行われた。多くの関係者が別れを偲んで集まったようだ。