アステラス、寺島まゆみ・清水健太

 新国立劇場ではバレエ・アステラス2010が行われた。海外で活躍するバレエダンサーたちや新国立劇場バレエ団・バレエ研修所で活動をしている若き才能の踊りを堪能することが出来た。

平成22年度文化庁新進芸術家育成公演等事業
バレエ・アステラス2010

(マチネ 新国立劇場 中劇場)


 特に優れていたのは倉永美沙と佐久間奈緒・厚地康雄だ。倉永美沙( http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20090814 )のボストン・バレエ団での活躍は海外のネットメディアや映像メディアでも特集されている。同バレエ団のジェイムス・ホワイトサイドと「チャイコフスキー・パ・ド・デゥ」で充実した踊りを披露。佐久間奈緒( http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20100410 )と厚地康雄は英国、バーミンガム・ロイヤル・バレエ団に所属している。二人は「海賊」を踊り充実した近況を感じさせた。多くの欧米各地やアジアで活躍する日本人ダンサー達がそれぞれに活躍をみせていた。
 さらに新国立劇場バレエ団の小野絢子が「『アラジン』第2幕のパ・ド・デゥ」を牧阿佐美バレエ団で将来が嘱望されている清瀧千晴と踊り喝采を浴びた。

その後は湘南へ足を運ぶ。ぎりぎりで移動した。最初のデモンストレーションは見れなかったのだが、「白鳥の湖」は全て見ることが出来た。


乃羽バレエスクール60周年記念 乃羽バレエ団30周年
白鳥の湖

 湘南の乃羽バレエスクール・乃羽バレエ団は60周年・30周年という大きな節目を迎えた。“新国立劇場バレエとKバレエの夢の響演”とチラシに書かれていたが、オデット・オディールは寺島まゆみジークフリード王子は清水健太だ。道化は八幡顕光、悪魔ロットバルトを輪島拓也だ。さらに3羽の白鳥など要所に丸尾孝子が入るという見所あふれる舞台となった。寺島はオデット、オディールをそれぞれ見事に踊ってみせた。清水は凛々しい風貌をもった素晴らしいダンサーだが寺島とのパートナーシップも良く存分に楽しませてくれた。
 寺島は姉の寺島ひろみと一卵性双生児であるという双子バレリーナの姉である。共にロシアに学ぶがドイツ国ドレスデン・バレエ団を経て現在新国立劇場バレエ団で活躍をしている。50周年のときは同じ「白鳥の湖」のオデット・オディールをこのひろみ・まゆみの双子で踊ったようだ。これからが楽しみなアーティストの一人だ。
茅ヶ崎市民文化会館)