日本バレエ協会50周年

 日本バレエ協会創立50周年祝賀会が東京会館で行われた。すっきりと晴れて皇居の側から現在の帝劇にかけて散歩をしても心地よい春の一日だった。
 昨年から今年にかけて舞踊界では様々な舞踊組織や戦後を代表する舞踊批評家たちがその長年の活動を祝う大きな節目を迎えようとしている。このBlogでもレポート出来る事を書いてきた。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20071130)戦災により焦土となった日本から戦後の舞踊界が立ち上がり、大きくエネルギッシュに展開しだしてからはや半世紀の時が流れたのである。
 日本バレエ協会の結成への流れはこれまで語られることが多かったが、その原点となる銀座で行われた記者会見から半世紀の時が流れたことを意味する。(http://www.j-b-a.or.jp/history-jba.html)新しい時代の台頭の予感を感じさせながらさらなる次の時代に向けて一歩を踏み出そうとしている。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20080221)

 祝賀会では高円宮妃久子殿下をはじめ様々な来賓によるお祝いの挨拶があった。日本バレエ協会の設立・運営に尽力をしてきた島田廣や薄井憲二らのスピーチの中には戦前から戦後にかけての日本のバレエ界の様子も語られ長年の活動の足取りを想い起こさせるものがあった。会場には北海道から沖縄まで日本全国の様々な地域から関係者たちが集まり懐かしい思い出話やバレエ界のこれからを語っていたようだ。若者に人気があるダンサーたちも多く姿をみせた。中国など海外からも関係者からもお祝いの言葉もよせられ国際的なつながりの中で展開する現代日本のバレエ界の姿を感じさせた。
薄井も述べているが現代ではバレエとモダンダンス、コンテンポラリーダンスの間には敷居が存在しない時代である。私もここ近年バレエを見ていて同じようなことを現場から感じることも少なくない。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20080226
 ”戦後から新世紀へ”その半世紀の歴史の流れを踏まえながら、そして同時に”この国のバレエの未来”についても考える―現代はそんな時期である。
東京会館 ローズルーム)