オリガ・サファイア

 オリガ・サファイアの弟子の一人でオリガ・サファイア研究をはじめバレエで多くの著作がある佐藤俊子先生が他界をしたというニュースが入ってくる。Unesco傘下の国際ダンス組織CIDでも活躍をしたことでも知られる。大学で英文学を教えながら、バレエでも多くの著作を残した。
 私は数年前に札幌で行われたオリガ・サファイア生誕記念のコンサート(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070728)で日劇時代の小品や「カルメン」を見ることができた。またその後、世界舞踊祭でオリガ・サファイア作品の再演を何回かみることができた。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20081120)この一連の流れがCORPUSに掲載できた古郡弘美さんの邦正美論へとつながっていった。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20090525


沈黙のはばたき―文学とバレエのあいだ (1974年)

沈黙のはばたき―文学とバレエのあいだ (1974年)

 オリガはヴォリンスキーが評価をしたという才能であり、優れた著作や作品を残していることから日本のバレエ史で忘れてはならない存在であるように思う。その作品や様々なエピソードを扱うときに佐藤の研究や証言は大きな意義を持つ。
日本のバレエはオリガ・サファイアをはじめ戦前・戦後のパイオニアたちの尽力があって今現在がある。戦後、日本はバレエブームを迎えた。90年代から2000年代へという時代の流れも大きなバレエブームの最中にあった。10年代になり、バブル崩壊をしたとはいえその華やかなムードは次第に転調をしてきている。日本のバレエやバレエ研究をさらに発達をさせていかなくてはならない。