太田省吾 お別れの会

太田省吾 献花・お別れの会

 演劇の太田省吾のお別れの会が開かれた。会場には代表作品の写真と共に作家の顔写真が飾られていた。同時代で見ていたり強い影響を受けたわけではないのだが、その作品から感じる鋭い才能には関心を持っていた。
 仲間にかなりいい線までいきながら就職をしてしまった演劇青年がいた。彼の仲間たちは太田にも関心を持ち湘南台文化センターでDumbTypeがワークショップをやっていた頃に出入りをしていたようだ。まだスパイラルで「Pleasure Life」が上演された頃の話だ。その数年後、HIV+で死ぬ少し前の古橋悌二トークを聞きに行ったらその仲間ともばったりであった。彼の口からは唐十郎や安倍公房、そして太田の名前も聞こえてきた。圧倒的な影響という意味では私にとっては古橋など90年代の才能の方が影響が強いだろう。太田は全部見ていたわけではない、しかし近い領域で気になる存在だった。

(スパイラルホール)