舞踊批評家の日常

 昼は舞踊批評家協会の会合。その後、都内を移動して作業。ネットに接続するやいやな、突然のMTGの要望を伝えるメッセがリアルタイムで入ってきて、チャットソフトと3Dネットワーク(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20071022)を使いながら仕事の打ち合わせに突入。終わったら1時間半強の時間が経過していた。テクストベースになっちゃうのだけど非同期でたまっているメールや会議ログにがんがんフォローをかけて処理をしていくというのが自分の生活パターン・スケジュールにあわせられてそれなりに便利なのだが、ライヴは実際に生で会って打ち合わせをしていても、オンラインで時間を同期させてもそれはそれで楽しい。

(C)Yukihiko YOSHIDA

 マルチタスクで作業をしているわけで、世界中どこにいてもテレプレゼンスを通じて仕事をしていることになる。ちょっと前まではコンピューターミュージシャンやネットワークエンジニアと一緒にコラボしたり現場を走らせていた時の感覚が、やっぱり新しかった(http://www.dance-streaming.jp/motiondata.html 日本で初めてInternet2を使ったダンスに関する実験を行った時:http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20050916)という印象だけど、もうここまでくると、アナーキーに現場から立ち上げた方がいいような感じがする。開発中やリリースされた直後のツールでユーザーがどんどん開発者が気がつかない遊び方をみつけていくとか、そういう感じだね。そうすると、”いかに現場から仕事をするか”ということが大切になってくる。一番面白いのは現場でそこで新しい情報をどんどん相互にやりとりしていくことがいいということになるわけだ。


 一昔前は移動先のホテルからテレカンファレンスに入ってきたりすると、”ネットワーク屋さん”みたいでちょっとスマートだったりしたが、今はもうそれが当たり前。いつでも、どこでも、ロケーションはどうあれ、各地域ごとの時差調整をしながら関係者と作業をしている状態になってくる。「夏時間?そんなのきいてないよ〜、東京は真夜中ジャン」とかそんな感じになるのであった。


(C)Yukihiko YOSHIDA

 上のページだと3Dネットワークを使ったダンス・コンテンツに大しても評を書いているのだけど、表参道の都市計画と重ねたGoogle Earthをつかったパフォーマンス・プロジェクトで活動して評(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20081125)を書いたりと舞踊批評の現場を実践的に少しづつ広げてきたというのが2000年代後半の私の足取りなのだろう。実世界でもダンス・パフォーマンス教育に関する研究会(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20081026)を継続しているし、いわゆる専門を活かしたダンスという領域のための仕事だけでもなく、脱領域的な作業(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20081214)も行ってきた。作品のプロデュース・キュレーションみたいなこと(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070520)も、ダンスフェスティバルや先端作家たちのコーディネーションまで国内外を問わずやってきたわけだから、いろいろ試行錯誤といったところだろうか。次世代の舞踊家たちはそれをさらに超えていくわけだから、それがまた楽しみだ。

 さて、一仕事したわけだからロンドンでもポピュラーなPerfumeのPVをかけながらRelax♪