あともう少しで11月

 今年ももう10月中場を過ぎ、年末の公演ラッシュの足音が近くなってきている。ある先人が小泉八雲を引用しながら孤心の境地について語っているのを読み、そのことをやけに想いおこすこの頃だ。初期の舞踊批評家は昨今と異なり皆それぞれ一読して書き手がわかるような個性があった。
 私は荘子や禅には関心がある。この先人ではないが舞踊界の日々の中でもゆったりと落ち着いた時間が欲しい。故に淡交ではないがいろいろな人と広く付き合い世界を広くみて歩んでいたいのである。村松道弥は醍醐寺曼荼羅をみて「おんぶまんだら」の源流になるイメージを得たというが、久々に寺社仏閣をまわりたくもある。
 あるカンファレンスに出席。昨今のパフォーミングアーツについて議論をする。金融危機の話題も上がったが2−3年後は今とまったく変わっていることも予期させるような内容だった。