アブストラクトへ

 一昨年、昨年と物語調の作品を発表してきたラ・ダンス・コントラステ(Ex.
http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070512 掲載済み:オンライン・プロフィール参照)はアブストラクトな作品を上演していた。西田佑子らとキミホ・ハルバート作品で踊ったり佐多達枝作品で踊っている森田真希はコンディションのいい状態で舞台に立っていた。佐藤宏の作風の変化が気になるところだ。

このグループは平山素子の「Butterfly」で平山の相手役を踊った中川賢やコンクールでそのずっしりとした手ごたえのある表現が評価されつつある相沢康平などモダン=コンテンポラリーの若手もそれぞれがブレイク中で赤丸急上昇ともいうべきタイミングで出演しているときがあるのは見逃せない。

 創作としては昨年の上記の評で書いたようにあともう一歩欲しいのも事実で、これからが気になるところだ。個人的にはここ数年の中で最も好感を持てた内容だった。

【懐かしのあのページから】

「今月のダンサー」より森田真希インタビュー(2006)
http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20061101


ラ ダンス コントラステ 第12回定期公演

「 オン スゥイット 」
構成+演出+振付:中原麻里
出演:森田真希、工藤洋子、朝弘佳央理、岩沢彩、竹内春美、山田洋平
「 La rue×ラ リュ 」
構成+演出+振付:佐藤 宏
出演:依田久美子、伊藤さよ子、山口智子、堀内麻未子、澤井貴美子、鈴木淑子

東京芸術劇場 小ホール1)