井上バレエ団「くるみ割人形」
ダンスライターの間では12月というのは「くるみ割り人形」のシーズンである。バレエを大きく扱うライターたちの間では年末恒例のシーズン真っ盛りである。さすがに年末だけあり、日本全国でこの作品が上演され、関東圏でもライターたちは北海道、東北、中部、近畿・京阪と様々な地域を点々と取材するのだ。すでに牧阿佐美バレヱ団のこの作品の上演がはじまっている今日になって、私もこのシーズンになった。といっても華麗な業績を持つ先達、知人たちが日本の舞踊文化を記録するためにあちこち取材に東奔西走していることは頭が下がるばかりである。
この作品は親子で見れるダンス作品であり、やはり何度見ても、いろいろな版でみても飽きないということができるだろう。この作品だけで次のような名著が出ているぐらいだ。
- 作者: 平林正司
- 出版社/メーカー: 三嶺書房
- 発売日: 1999/03
- メディア: 単行本
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音楽は充実しているのだが演劇、オペラも含めて広義にパフォーミングアーツに対して理解がある国であって欲しい。
「くるみ割り人形」はこの国では戦前から現代舞踊でも上演されていた歴史がある作品だが、本格的なバレエ作品はやはり戦後からだろう。フォーサイスやキリアンといったコンテンポラリーな作品が注目をされる昨今だが、見るたびに気づかされることがある古典ということができるだろう。
井上バレエ団「くるみ割人形」(全2幕)
(*タイトルはパンフレットの表記に準拠)
媒体にてレビュー
(文京シビックホール 大ホール)
芸術監督・振付:関直人、美術・衣裳:ピーター・ファーマー、指揮:堤俊作、演奏:ロイヤルメトロポリタン管弦楽団
ゲスト:藤野暢央
出演:宮嵜万央里(15日)、小高絵美子(15日)
(参考:田中りな(16日)、西川知佳子(16日) 他)