公開レッスン

新国立劇場 バレエ研修所 第4期生 公開レッスン リハーサル

 新国立劇場バレエ研修所の公開レッスンはスタートしたばかりの頃に何回か見ているのだから久々だった。例年だとこの公開レッスンも発表会もシーズン的に現代舞踊の会と重なることが多い。幸いレッスンのリハーサルを見れることになり、久々だったのだがとても楽しみだった。
 光吉夏弥は舞踊研究者、舞踊批評家はレッスンを見て勉強をすべきだといっていたというが私も同意見である。クラシックはその指導者ならではの指導の仕方が興味深いし、あまり普段見ることが出来ないキャラクター・ダンスやフラメンコのレッスンを見ることが出来たのも幸運だった。
 踊りのみならず演劇指導では、ダンサーがお互いに存在を感じあって動いていくうちにわらわらとカタマリになっていく風景はなんとなくコンタクトインプロで登場するオダンゴ状の集合体にも通じるようで面白かった。また芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を使った作品では中央で朗読をするダンサーのセリフと作家のテクストを表現するダンサーのインタラクションが非常に良かった。空中から降りてくる光の筋が蜘蛛の糸のようにも見えなかなか面白い演出だ。ベーシックなところをおさえながらもあれこれ応用がききそうな内容を学んでいる印象を受けた。
 コースを卒業する頃にはどんな風に成長しているかその将来がとても楽しみだ。

新国立劇場 中劇場)