Can Nationalism Still Change ?
ベネディクト・アンダーソン 講演 ”Can Nationalism Still Change ?”
国民国家とかポストコロニアルといったタームが、国内の舞踊研究、舞踊批評でもここ数年登場しだしてきている。2004年ぐらいに私がCut-Inの評で台湾から戻った印象を書いたときはそんなことがなかったのだが、ここ数年アジアブームだ。最も、CORD http://www.cordance.org/ やSDHS http://www.sdhs.org/ 系の舞踊研究ではそんなことは当たり前で、そもそも90年代にカルチュラル・スタディーズと舞踊研究の接点の模索なども行われているのだが、海外で仕事をして国内に戻ると、国内の研究者が、ダンスをいわゆるアート、きれいきれいした対象として論じることがあっても、政治性まで踏み込んで表象として論じることが少ないことがなんとなくさびしかった。
想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (ネットワークの社会科学シリーズ)
- 作者: ベネディクトアンダーソン,Benedict Anderson,白石さや,白石隆
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 1997/05
- メディア: 単行本
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講演の内容は21世紀におけるアジアとナショナリズムの話の大枠を論じたもので、そんなに新しくもない内容だったのだが(アンダーソンも大学を定年退職しているというのを感じた)「想像の共同体」をヴァーチャルリアリティやネットの向こうに感じ取っている彼の姿勢はレトロでもあり同時に興味深かった。
(慶應義塾大学 三田キャンパス 西校舎ホール)
その後、ある舞踊作家と議論をして、夜は研究関連の打ち合わせをした。