震災後の舞踊2

 震災後めぐる議論、活動が社会的にも多くでてきていますが、(http://www.videonews.com/press-club/0804/002020.php)舞踊も震災後ということで表現や作品に変化が出てきています。

 今年は東京新聞による全国舞踊コンクールが中止になりましたが、震災後のコンクールとして首都圏で行われたコンクールとしては埼玉全国舞踊コンクールをみることができました。曲数も減り、新人たちの練成度をみていても、震災の影響を感じることができました。

 震災後の外来の来日は英国バーミンガム・ロイヤルバレエ団が本格的な外来として最初でしたが、この夏に小松原庸子スペイン舞踊団の「真夏の夜のフラメンコ」でクリスティーナ・オヨスらがスペイン本国でも実現が難しいほどの豪華ラインアップで来日をしたことが印象的でした。日比谷公園で行われるこの屋外公演は夏の舞踊界の風物詩ともいえる名企画ですが、日本と縁が深い様々な才能が来日をしたということは印象深かったです。

 昨日はオール・ニッポン・バレエ・ガラでしたが、若手ダンサーたちによる企画が非常に盛り上がりをみせたことも心に残りました。
 
 これから向かい合って行く課題も多いですが、徐々に首都圏の舞踊界も復活してきています。
今日の80代、90代の関係者には関東大震災を体験した人もいます。私の知人も東京都慰霊堂があり横綱町公園の悲劇で知られる両国で子どもの頃に被災をしました。震災の翌日に関係者たちと会っていたのですが、その時にはもう「震災後」という言葉がでてきていました。新しい時代になってきています。