Warsaw’s Dance Theater

 ショパン生誕200年の企画の中でポーランドの現代舞踊を見ることができたので足を運んだのだがAleksandra Dziurosz(アレクサンドラ・デュロシュ)という振付家の作品を見た。これがなかなか面白い。まだ30代になっていないということでどうやってこのグループをセレクトしたのか気になっている。この企画だけに組んだチームでないみたいだ。

 ちなみに同じ30前の現代舞踊の新人で群舞でこれぐらい大中の劇場空間を使って仕事をこなせるのはまだ数が少ない。高瀬譜希子、山口華子、池田美佳、それから山本裕、加えていわゆる小劇場系やJCDN関係や大学ダンスで活躍する才能、それぞれに頑張っているのは理解できるのだが、海外の動向も重要になる。
 とりあえず新国立で月末に作品を発表する若手アーティストたちは皆それぞれに頑張っているようだ。いいことだ。それぞれ作品をみてみたいし彼らが新鋭作家になる2020年の舞踊と舞踊界が楽しみだ。それぞれに”コンテンポラリーダンス最後の7-8年”ともいうべきこの10年代の残りを駆け抜けて新時代の舞踊を生みだしてほしい。

http://www.youtube.com/watch?v=yO-Srvk3tRM

現地の環境もわかる:

周囲のダンサーとの活動の映像:日本で上演された作品も登場する。若者たちはこういうことをやっているようだ。

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 ここからさきは内容と関係がなくなるので余談で他の記事に編集していれるかもしれないが、やはり時代が変わってきている。学生運動の世代は、学生運動や政治運動の傍らで小劇場演劇や舞踏を見たということがあった。私の時代、90年代はどうだったかというと、学生運動の名残りは存在したが学生や若者のエネルギーと社会や大学との接点を上手につくることが進み、産学協同の企画や起業が盛んだった。ロックやジャズからテクノへという流れがあるなかでテクノカルチャーを楽しむクラブイベントも増えていた。学生運動や政治運動の中の舞台芸術というよりはそういったエネルギーがテクノカルチャーへ接点を持っていったようにも感じられた。演劇や舞踏は消費社会の中で、映像メディアや電子メディアがあるのにそこに足を運ぶことができる余裕や関心の傾向を示すことができるようなファッショナブルな消費の対象、カルチャーとして存在した。それが現代の20代の若者の意識や動向をみると、また大きく変わってきている。経済も不況になり日本のあり方も変わってきているので、また社会やシーンが変動をしてきているのも事実だ。