書き手の傾向の変化

 デジタル・テクノロジーは書き手の意識を大きく変えてきましたが、パフォーマンスをするタイプの書き手も3Dネットワークで活動をしています。

 Alan Sondheimは詩人でパフォーマーで、オンラインでも活動をしてきたことで海外で知名度があるアーティストですが、Second Lifeでも活動しています。
 
 一方であのStelarcはMovatarというプロジェクトをやっていたりします。

 こういった傾向を見ると、やはり出版メディアにおける啓蒙主義ではないですが、デジタルメディアが社会に浸透して、新しい知の形態がさらに浸透してくるであろうということです。まだツール使って「こんなこともできるんだ」みたいに遊んでいる感覚があると思うのですが、さらに若者たちはいろいろやってくれそうな気がします。
 
 やや余談になりますが、この啓蒙主義というのは私の活動にとって多少影響がある概念で、批評のスタンスに影響を与えた林達夫ヴォルテールやルソーなど啓蒙主義の研究もした人ですが、私がかつてリーフェンシュタールの映像を分析したときにイメージして論じたのは”映像のコンコーダンス”ということでした。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20090217)1999年に全カットをカットごとに手作業で分析をしたときはまだ平井正先生も瀬川裕司先生も著書を出していませんでした。その後、2006年ごろに査読を通過していた論文がお蔵入りになっていて2009年になって出版されました。
 そんなわけで、今でも百科全書や啓蒙主義という概念は関心があります。私はダンス・ドキュメンテーションについての研究活動も長年してきているわけで(http://www.dance-streaming.jp/documentation.html)こういったことは長く関わっていきそうです。