モダン・コンテンポラリーの次世代の台頭

コンテンポラリーダンスの中ではやはり内田香が私にとってのHonorble Dancerであるには変わりはありません。(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20090913)創作では矢作聡子のような英才も健闘をしており、アンダーグランドな存在感を持ちながら充実した作品で追い上げる菊地尚子のような才能もでてきています。
 若手舞踊手は高瀬譜希子が最も素晴らしいです。国内外で大きく活躍しています。伊東由里や鈴木いづみも同年代ですが注目すべき存在です。創作では山口華子を上げることができます。興味深いことはこの6人のダンサーはほぼ同年代ということです。2020年前後に現在の内田・平山の次世代のジェネレーションをリードすることになるのは彼女たちです。充実した先端表現の探求が求められるところです。
 そしてさらなる新人ダンサーもでてきています。現在、10代のダンサーは平成生まれのダンサーになります。平成生まれかどうかは定かではなく、上の6人よりさらに年下になるのですが、私は韓国舞踊も踊ることができる林芳美と船木こころの将来を楽しみに思っています。今年の新人ベスト10はコンクール組の中でもこのさらなる新世代に注目をするということをこめてまとめてみたのですが、といっても20代中場のダンサーたちにシーンをリードして欲しいと願っている次第です。実績的には伊東・鈴木が申し分ない・・といったところでそれぞれの本年度の活躍も楽しみにしていますが、海外で高瀬が健闘していることを視野に入れながら、その一方でさらなる若手に注目を・・ということで若返りの方で考えてみました。高瀬はすでに新鋭作家の域に達しつつあります。
 現代表現の諸相がさらに多様になってきていますが、そんな時代だからこそ”一番大切なものを追求する”ということで、私はモダン・コンテンポラリーの新人を楽しみにし面白い才能を応援していきたく思っています。