DPE研究会での取り組み

 今年もダンス・パフォーマンス・エデュケーション研究会の忘年会企画を行った。いくつかのダンスワークショップや体育が先行事例として上げることができるが、私の場合は有志のダンサー・パフォーマーたちと合議制の場として”市中の中でダンス・パフォーマンスに関するワークショップのテストや作品を発表しあえる場を持つ”ということを行っている。
"身体"を用いた授業の重要性は広く教育現場全般、例えば美学、社会思想、パフォーマンス研究から外国語教育にいたるまで様々なジャンルで注目されだしている。

 今年でこの試みも3年目で大きく成長を遂げた。ダンス教育というとバレエからコンテンポラリーまでという1つの枠組みがある。Practical Researchのように作品制作の現場と理論研究の相互を実践する方法もある。その一方でパフォーマンスとなると、音大や美大などで行っているパフォーマンス系のワークショップから一般の学生を対象にしたものまで幅広い。その内容も詩人やメディア・アクティヴィストによるレクチャーから料理まで多岐にわたる。対象もいわゆる学生から社会人、高齢者まで、目的も表現から治療芸術、フランスなどで行われている感性教育までと幅が広い。

 ダンス・パフォーマンスを研究しながら、次世代メディア基盤上でアーカイヴ、ストリーミングやヴァーチャルリアリティなど3Dネットワークを利用した研究・教育活動も行っている。*1そんな私にとって学校組織内・外のダンサー・振付家とのこういった実践・活動も重要な活動である。

 先輩には先輩がいて、長谷川六先生は1967年から現「ダンスワーク」誌の編集をされてきているが、その時代から自主的にダンス・カンファレンスやダンス・ダンス批評研究会をなさってきているようだ。なんと半世紀以上の足取りだ。
 その時代からのアーティストには及川廣信先生のように自主的なゼミナールやアート・カンファレンスを定期的に開いている人も少なくない。及川先生は自主ゼミナールのアート・カンファレンスを近年行っているが、そういった1つ1つの活動が、パフォーマンスを日本に初期に紹介したヒノエマタ・アート・フェスティバルを実現させている。故にこのような試みも重要である。
 
ダンス・パフォーマンス・エデュケーション研究会

年末はどこのダンスワークショップも忘年会とか年忘れパフォーマンスだが、『10分一本勝負の年忘れパフォーマンス』ということで参加者全員が持ち寄った素材から即興でパフォーマンスを行った。夜の東京の夜景を窓越しにみながら照明とか会場の装置を使って行ったパフォーマンスは味わい深かった。