小牧バレエ団

 東京小牧バレエ団は重要なバレエ団である。もう2年前に故・小牧正英のお別れの会(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20061113)に出席をしたときに、戦後の小牧バレエ団は一つの大きな文化だったのだと感じたのを今でも覚えている。今回は『新たなる旅立ち』ということで「レ・シルフィード」(振付:小牧正英、再現振付:酒井正光)、「イゴール公」(振付:小牧正英、佐々保樹)、そして菊地宗が振付けた創作バレエ「マタハリ」を上演した。
 モンゴルやロシア・ブリアート共和国を訪問したときのビデオ映像も流さた。ロシアでの劇場はシベリア抑留者が作った建物だということだ。歴史を感じさせながらも遠くロシアン・バレエ団の流れにも通じるこのバレエ団の今日を描きだしていた。
 個人的なことかもしれないが、近代バレエと近代舞踊は共に私にとっては大きな存在である。中でも「イゴール公」は紺碧の青天の下で合唱と共に舞踊が繰り広げられるという作品で圧倒された。
 
東京小牧バレエ団
イゴール公」「マタハリ」「レ・シルフィード

(新宿文化センター大ホール)
芸術監督:菊池宗
監修:佐々保樹
再現振付:酒井正光
指揮:内藤彰
演奏:東京ニューシティ管弦楽団、東京合唱協会
出演者;
アルタンフヤグ・ドゥガラー、関根かなみ、李波、周東早苗、原田秀彦、長者完奈、他