石井清子70周年・東京シティ・バレエ団40周年

 東京シティ・バレエ団の石井清子の長年の舞踊生活を祝う公演が行われた。公演後、バレエ団の設立40周年記念パーティーも行われた。

東京シティ・バレエ団
「踊りに心を紡いで」石井清子舞踊生活70周年・東京シティ・バレエ団創立40周年記念公演シリーズIV〜

ティアラこうとう 大ホール)
第1 部 「レ・シルフィード2008」
第2 部 「剣の舞」(バレエ音楽「ガイーヌ」より抜粋)
第3 部 「眠る森のアレグロ・ヴィーヴォ」
石井清子
山口智子・関本美奈・橘るみ・若生加世子・堀田麻子・高木糸子・田中友紀・林真保・渋木千智・森恕W千佳子・若林美和・古藤舞・坂元恵理子・上山千奈・齋藤佳奈子・土肥靖子・友利知可子・宮田愛子・信田洋子・草間華奈・三好麻沙美・五十嵐妙子・薄井友姫・井野口恵・大内雅代・西希美・渡辺円理・黄凱・小林洋壱・佐藤雄基・KimBoYoun・ChoMinYoung・春野雅彦・李悦・阿部賢治・堤淳・SuhYunSeok・浅井永希・采あさみ・嶋田和香子・小田嶋千絵・秋吉秀美・那須麻美子・福地真理絵・尾之内亜紀・豊浦亜希子・中田衣美・村木真美・鎗田優・依田成美・岡田亜弓・名越真夕・坂本麻実・佐合萌香・松浦美穂・吉松朱里


石井清子舞踊生活70周年・東京シティ・バレエ団創立40周年記念パーティー
 今年は石井清子の舞踊生活70周年である。また東京シティ・バレエ団は今年で設立40周年だ。この長い道のりを考えさせられた夕べだった。石井清子が踊り始めたのは戦前の1938年であり、東京シティ・バレエ団が日本初の合議制のバレエ団としてスタートしたのは1968年である。記念パーティーでは牧阿佐美や指揮者の福田一雄、エッセイストで舞台美術家でもある妹尾河童らがお祝いのスピーチをした。
 石井清子は児童舞踊の関西の島田豊の島田豊舞踊研究所で舞踊をはじめる。*1東京は深川出身の石井は子どものときから端唄や日本舞踊など様々な芸事とも慣れ親しんできた。深川の子どもは6歳の6月6日から芸事を始めるのだが、石井も6歳の6月6日から踊りを始めた。終戦後は伊藤道郎に現代舞踊を学んだこともあったが第一次東京バレエ団の「白鳥の湖」に出会いクラシックバレエを小牧で習うようになる。*2そして谷桃子や故・有馬五郎とともに谷桃子バレエ団を設立し多くの舞台で活躍をした後、東京シティ・バレエ団に参加する。
 このバレエ団が創立した1968年には映画「2001年宇宙の旅」の公開、J・F・ケネディの暗殺といった社会的出来事があり戦後の若者たちの熱気が社会に大きく立ち込めていた。バレエ団の貴重な映像なども用いながら40年のこれまでの足取りをたどり、そしてさらなるこれからの世代へのバトンタッチへというメッセージも込められた集いだった。
(ティアラ江東大会議室)

*1:吉田悠樹彦,『子どもたち、そして大人たちにとってのフロンティア─タンダバハ ダンスカンパニィ80年に寄せて』収録, 賀来良江,「タンダバハ ダンスカンパニィ 80年史」,東京新聞出版局,2006

*2:http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070401