明治座

 近未来型テクノポップユニットPerfumehttp://www.amuse.co.jp/perfume/ PVで見るかぎりA-CHANが特にいい)のようなポップカルチャーと歌舞伎のような江戸時代以来の300年以上の伝統を誇る伝統芸能が共存しているのが東京というカルチャースポットの面白いところだ。江戸時代の柳町芸者そのままの生活を昭和の終わりまでしている人がいたという。今日は浜町の明治座に行く。明治座も改装をされて新しくなったのだという。全体的に創業135周年というお祝いのような内容だった。


創業135年 明治座1月新内公演 風に立つ仲三郎 第20回記念公演

 「舞踊 子宝三番叟」は明治座の創業135周年を祝う御祝儀・歳旦舞踊だ。日本書紀イザナギの神とイザナミの神が結婚すると島々が生まれて国は豊作になり富むという作品である。市川右近が晴れやかに踊った。続く素浄瑠璃「梅雨衣酔月情話――明治一代女 浜町河岸」はこの土地で明治座が創業を始めた時代に実際に起きた事件が後世に「明治一代女」という演劇や舞踊で語られるようになったという作品だ。明治座ならではの演目ということでこの作品が選ばれたようだ。最後は新内仲三郎作・演出の「風の盆VS新内流し」だ。この作品もいわゆるポピュラー路線の伝統芸能の明るい作風だ。月明かりの下で新内流しが舞台を盛り上げる中、踊り手たちが朗らかに踊るという作品だった。

(明治座)

出演: 新内仲三郎(人間国宝) 市川右近(特別出演)
新内剛士 富士松加奈子 加賀山昭 藤三智栄