憧れの地、秋田へ

 秋田のコンクール(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20071216)が終わった数週間後になって私は秋田にやってきた。秋田は日本の舞踊とは縁が深い土地で、古くは現代舞踊の石井漠、舞踏の土方巽大野一雄とも縁深い。現在、活躍している作家の中では中堅作家の川村泉(http://www.izumi21.com/)を上げることができるだろう。若手で最近活躍しているのは池田美佳(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070123)や米沢麻佑子(http://www.kk-video.co.jp/concours/tokyo2001/genjr-result.html)を上げることができる。米沢は下田栄子の下で学んだ作家だが、下田の師で石井漠舞踊団を代表するダンサーの一人だった和井内恭子もこの地域出身のはずだ。そんなこともあり興味津々で憧れの地である秋田を目指して北へ向かったのである。飛行機ではなく何より風土を知りたく新幹線を利用した。きっと石井漠のテクストにあるような何かがあるか、土方が登場する写真集「鎌鼬」に通じる何かがあるだろうと考えたのだ。仙台−盛岡と過ぎていくと窓の外は銀世界へと変わっていく。冬らしい冬である。といっても秋田と宮操子や江口隆哉を輩出した津軽や南部は風土が違うらしい。東北は舞踊家のみならず、演劇まで含めると寺山修司小山内薫までいろいろな人を送り出している。そんなことをちらほら考えているうちに列車は終点にたどりつく。下車してそのまま秋田駅前を散歩する。2000年代の<東北>を体験することになる。平野政吉美術館にいってみると藤田嗣治が15日間で書き上げたという大作「秋田の風土」が展示されていた。秋田では北海道のような粉雪が降らないようだ。積もる雪が降るらしく、あちこちに雪が残っている。今日、夜半も雪が降るらしい。

 秋田まできた理由はオリガ・サファイアの弟子の佐藤俊子(http://d.hatena.ne.jp/yukihikoyoshida/20070728)の下でバレエを学んだことがある鎌田久美子の公演を取材するためだ。会場は秋田のコンクールで使われている場所でありそんなことも少し考えた。秋田は日本海よりでロシアとも近い。そんなこともありロシアや韓国からダンサーたちがゲストで来ていた。



鎌田久美子バレエスタジオ オリガ・サファイア〜生誕100周年記念バレエ公演

・第一部
 オリガ サファイア作品集より
 美しき青きドナウ
 ガヴォット 他   
・第二部
 レ シルフィード
 ディアナとアクテオン 他
・第三部
 パキータ

秋田市文化会館 大ホール)