第64回全国舞踊コンクール 児童舞踊幼児部、児童舞踊部 予選

第64回全国舞踊コンクール 児童舞踊幼児部、児童舞踊部 予選

今年の全国舞踊コンクールで話題を集めているのは、幼児部の50年ぶりの復活だ。日本の各地域から児童舞踊家たちが集まり作品を発表していた。「童心」が舞台いっぱいにあふれる作品たちはせつなくそしてほろ苦い。

児童舞踊については『子どもたち、そして大人たちにとってのフロンティア─タンダバハ ダンスカンパニィ80年に寄せて』という論を賀来良江,「タンダバハ ダンスカンパニィ 80年史」,東京新聞出版局,2006という書籍に収録された形でまとめさせていただいた。資料的に貴重な図版も多いので私の論はどうあれ、是非一読して欲しい内容だ。

また批評誌「CORPUS コルプス」には素晴らしい実演家の一人である平多理恵子さんについて「童心をこころに-ダンスとこどもをめぐって-平多理恵子-」,「CORPUS コルプス」 , 書苑新社, No.1, 2007という形で小論をまとめた。
児童舞踊出身の踊り手は無数にいるが、中堅クラスでいうと島田美穂さん(写真は1位入賞で泣きはらしたとのこと。故に目が赤くなってしまっているがオフステージもきれいな方です。)
http://www.kk-video.co.jp/concours/tokyo2003/gen1.html 、島田明美さんを上げる事ができるだろう。

児童舞踊は近現代の日本の1つの舞踊文化といえるがその経緯については

などが便利な書籍である。(ただしまとまっているので少しづつ読むと良い)

私は舞踊批評家として渡世をしているが、私も物書きの1人として「童心」を忘れないようにしている。佐藤朔に「童心を失うこと」というエッセイがあるが、童心を忘れなかった作家として佐藤は詩人の北原白秋や画家のアンリ・ルソーを上げていた。近現代日本は優れた児童舞踊の作品をいくつも生み出したが、現代も音楽家や詩人、邦舞、洋舞の舞踊家の交流の中から優れた作品が出てきて欲しいものだ。

Dance01/09 公演 「ダンス01と踊り仲間」

関雅子 × 伊野尾理枝
五井輝 × 武内靖彦
工藤丈輝 × 笠井瑞丈
Blogにてレビュー

(シアターイワト)