いろいろ

さすがに昨日は朝の11時から夜の10時過ぎまでコンペの3部門の審査の取材で疲れた。今年は初めて審査員を経験したのだが、一日4時間ぐらいでも3日連続でやると結構疲れるものである。(http://www.flamenco-j.org/shij15.html

講評の時にコンペの審査員だった舞踊批評家の寺村敏さんが、ある作品をさして「モダンの珍しいキノコ舞踊団のように面白い」と評されていた。
この指摘はあたっているところがあって、コンテンポラリーダンスの批評家たちが面白いといっている作品がモダンのコンペでは意外にトラッドな作品だということが多々ある。
詳しくは評で書くが、村松利紗さんという作家の作品が初見だがとても面白かった。スタッフに入っていた振付家のOさんと面白いよねと盛り上がっていたところ、コンテンポラリーダンスの深見章代さんが登場。おそらく楽屋で手伝っていたのだろう。深見さんのグループのメンバーだとおっしゃっていた。直していろいろなコンペに持っていくといい作品である。

モダンとコンテンポラリーの境目はやはり微妙である。80年代以後に活躍をはじめた批評家がモダン系という作家の中にはポストモダンの作家もいる。
現在、もうそろそろで90歳という現役舞踊批評家の桜井勤先生は「ポストモダンとコンテンポラリーの敷居も微妙だ」とおっしゃっていた。一昨日、クラウド・ゲイトのLin Hwai-minにレクチャーと作品を見た後に、ごく短時間のインタビューをしたときにもそんな印象を持った。(詳細は後の原稿を参照)

モダン=コンテンポラリーの作家の中にも優れた作家は多いのだ。なかの国際ダンスコンペティションでは前澤亜衣子のグループが活躍を見せており、とても印象的だった。前にこのBlogで取り上げた所夏海(ex. Roussewaltz)も韓国で開かれた国際コンペティションに挑戦をした後だったが健闘していた。前澤も所もMustというぐらい要チェックな若者たちである。

休憩の時に舞踊批評家のHさんとばったり。この夏のヨーロッパの話で盛り上がる。マギー・マランなどの話など。