最後の出版・放送メディア世代、コンクール、Web2.0、など

いうまでもなく、舞踊に関する言説はすでに電子化されている。私より1世代ぐらい上の40代ぐらいの人は、最後の出版・放送メディア世代といえるだろう。自分も2001年に一般媒体にレニ・リーフェンシュタールの小論を書くことで社会に出たということから、電子メディア第一世代でありながら最後の世代の尻尾にあるということも出来る。私は93年からインターネットを利用している。インターネットにおける情報通信はパソコン通信世代の情報通信とは大きく異なる。したがって私個人は上の世代より電子メディアに対して幅の広い帯域を持っていると言う事が出来る。一日にメールを少なくとも500−600通前後は目を通しフルタイム、常時接続状態で作業をしているわけで、トラフィックに関する耐性も高い。フリーランスのモデレータとして仕事をしているようにもなり、結果としてアルス・エレクトロニカで仕事をするようにもなったため若干一般人と異なる部分もある。
現在ではBlogもWebpageもない舞踊研究者、批評家は次第に増えてきている。
至極当たり前すぎることなのだが、情報化が遅れてきたこのジャンルでも、共通認識が次第に変わってきたということが出来るだろう。
いわゆるアングラやメジャーな媒体を使って展開をしてきた言説形成やイベントの仕掛け方も大きく変わるということが出来る。コンテンポラリーダンスに関する言説の前半はこの最後の出版・放送メディア世代によって展開をされてきた。現在ではインタラクティブにパラレルに情報発信が出来るため、次第にそのスタイルも変わってきていると言えよう。

身体訓練法

諸般の事情から半年ほど前に怪我をしてしまった。治療をしているのだが、時折痛む。あるダンスライターからは整体やマッサージに行き整えて、運動をしないと、歳をとったときに杖で歩くようになると言われてしまった。
甲野善紀野口整体がいうように自発的に自分の身体を訓練する方法を身につけていくことは重要である。現在の私にとっては整体で身体を整えながら、歪みを解消するボディコンディショニングやピラーティスが入ったバレエを適度にすることが大切なことである。
シュタイナーは人文学的な素養も強かった人物だが最後にオイリュトミーを考案した。
彼は言語は口で発音するため身体的だと書いている。
私にとって運動とはダンストレーニングなのだが、シュタイナーやボイスの身体観に
は時折共感をさせられることが多い。

コンクール時評

こうべ洋舞コンクールの結果がネットに出ている。(http://www.kabocha.to/~mYna/dance/2006modan.htm
昨日取り上げた現1と出ている面々は若干異なるけれど、入賞する作品は
共通するものがある。現1は横田佳奈子がとったが、こうべは現1で4位だった
小松あすかがとったようだ。(http://www.kk-video.co.jp/concours/tokyo2006_kessen/tokyo2006.html
データを見ていて興味深いのが、二見一幸の作品に出演している大竹千春だ。
この作品はなかなかいい作品だ。
注目すべきなのは所夏海の健闘だ。現1でも入賞5でこうべでは
6位と安定した実力を示している。所は非常にいいダンサーであり、優れた
作品を創れる作家であるためこれから大きく伸びて欲しい。
あと同じこうべで目だった活躍をみせているのは矢作聡子などの作品に出ている
山中ひさのだ。敢闘賞をとったようで実力がついてきていることを
感じさせる。
あとは実演を見ていないからなんともいえない。コンクールは
予選から見て審査員と同じ視点に立つことが重要である。
当日の流れや空気もある。バレエもそうだがいつみても緊迫したドラマだ。

Links:

・久々にミッシェル・セールを読み返そうかと思っているのだが・・・
ジューヌ・ベルヌ http://www.jules-verne.net/
ノーチラス号とネモ艦長 http://homepage3.nifty.com/nishimura_ya/earth/nemo.htm
模型 http://www.netcity.or.jp/OTAKU/okada/collection/9003.html

私はロドニー・マシューズというイラストレータ http://www.rodneymatthews.com/ の
ちょっとしたファンで、レコード会社の担当者に連絡を取って画像をHPに入れさせてもらっている。
やはりこの手の近未来的でサブカルチャー満載なイメージには弱いのだろう。
マシューズはゲームのキャラクターなんかもデザインしているけれど、
そういう意味では広義にサブカルチャー的に強い縁を感じる。
オーストラリアに学会で行ったときも、現地で再開した友人は「Dark Crystal」 http://www.amazon.com/gp/product/B00000JPH6/103-7289494-1234217?v=glance&n=130
という映画の大ファンで、Jim Hensonの友人でもあったことから
ずっとそういう話をしていた。

Web2.0

日本のダンス界はどうあれ世間はWeb2.0 http://www.oreillynet.com/pub/a/oreilly/tim/news/2005/09/30/what-is-web-20.html なわけで若干我々の業界は遅れ目です。
これについてはまた明日書きます。