舞踊作家協会、ServerのData

舞踊作家協会 芸術監督 執上伸宜、安達哲

今月の舞踊作家協会では日本のモダンバレエを中心にコンテンポラリーダンス作品
が上演された。谷バレエを中心に作品を発表している岩上純「Laissez-faire」は
サラリーマンの日常を描いた作品だ。リストラをされたサラリーマンが悩み苦悩を
すると幻想の中からピエロたちが現れる。岩上は緊張感あるバレエスペクタクルを
上演する作家だが、こんなユーモラスな作品も上演するようだ。正統派の作品に期待を
していたが、一般観客に向けたポップな作品だった。
一方、バレエ出身の作家達による意欲的なコンテンポラリーダンス作品も上演された。
中島素子「は・な・つ」は真実の自己の姿を求める女の姿を描いた。女性の変遷と感情
の推移を描く音楽の中、楽曲の効果に合わせるようにバレエダンサーが情念を綴る。
やがて白い踊り手と黒い踊り手が相互に向かい合う中で、踊り手は闇から光へと
気づいていく。中島のコンテンポラリー作品を見るのは初めてだが、楽曲の効果が
高まっていくシーンの流れを使いながら踊り手たちを構成してみせる。より細部を
つめることが求められもするが、構成の中から明確な現代的な美意識が出てくると
良いように思う。一方、三浦の「Defacto Standard」では二人の個性的なバレエダンサー
を対照的に用いることでバレエスペクタクルに焦点を置いた作品を描いた。
ワイルドでありながらも高貴な空気を持つ桜木マリと赤毛で個性派の大塚知美が
相互に向かい合ったり、音に沿って動くことで動きを重ねたり、互いに反響させて
いくことで抽象的な作品コンセプトを描く。硬質な思考が全体をさらに強く貫く
と良いように感じる。
今回唯一のモダン=コンテンポラリーの作家である浅野つかさ「眠り月」は
実に手ごたえがある作家だった。スポットライトを手に持った男性(小林洋壱)と
布にくるまれた女性(浅野)に光を与えると、女はその中へ解き放たれる。
小林の鍛えられた表情と浅野の作品を貫く思考が融和をしたことが
作品を成功に導いた。女は叙情的に踊り、まどろみ、男の腕の中へと消えていく。
ぎらりと才能が光る作品だ。
バレエ作家ならではのクラシカルなテイストがある作品が安達哲治の「Walz」だ。
クラシック音楽が流れる中、椅子にたたづむ赤いドレスを着た女達が、それぞれに
明るく踊る。構成を通じて抽象的な世界を上品なスペクタクルに描いた。
最後を飾ったのが執上伸宜だ。「樹魂」はバレエ作家ならではの創作である。
子供の頃に執上が遊んだ樹木への憧れと夢を樹木を女と喩えながら描いた。
樹の精がたたづむ中、老人があらわれ、若き日を回想する。やがて若者
の頃を老人が回想をすると、かつての若き日の老人と樹の世界が描かれる。
やがて老人は我に変えり時の流れのみが描かれる。モチーフが物語で
あり演出もまた具象というべき展開だが、1シーンでも抽象的な世界が
入ると良いのではないかと感じた。植物を女に喩える感触は繊細である。

この小さなホールは作家にとっても中々難しいといえるがラフな作品でも
上演を出来る良さがある。若き舞踊作家にとっても良いチャンスと
いえるだろう。

(ティアラ江東 小ホール)

複数のBlogを提供するサーバ上における言説空間のダンス概念を通じた可視化

Hatenaは1つのサーバに過ぎないのだけど、このサービスの上で
モダンダンスとコンテンポラリーダンス、それぞれの言葉の頻度や
出てくる時間が計測できます。

概念に定義づけしてあって、モダンダンスの定義1 モダンダンスの定義2
コンテンポラリーダンスの定義1 コンテンポラリーダンスの定義2 とか
人による定義の差まで踏み込めるといいかもしれない。

コンテンポラリーダンス概念は回数が多いが若干むらがある。
モダンダンス概念は回数は前者と比べると少ないが頻度は安定しており
スタンダードである。
といったところでしょうか。

あと頻度が高い・低いからといってメジャー・マイナーだということはマスメディア
と言説空間が異なるため必ずしもそうとはいえないだろうね。
社会調査のデータ足りえるかもしれないけれどもデータを分析する技法が
まだ確立していないといったところでしょうか。

Hatenaという言説空間におけるコンテンポラリーダンス概念とモダンダンス概念
の使用頻度データ 比較
http://d.hatena.ne.jp/keywordstats?word=%A5%B3%A5%F3%A5%C6%A5%F3%A5%DD%A5%E9%A5%EA%A1%BC%A5%C0%A5%F3%A5%B9&type=refcount&vs=%A5%E2%A5%C0%A5%F3%A5%C0%A5%F3%A5%B9

同上のサーバの言説空間におけるコンテンポラリーダンス概念とバレエ概念の
使用頻度データ 比較

http://d.hatena.ne.jp/keywordstats?word=%A5%B3%A5%F3%A5%C6%A5%F3%A5%DD%A5%E9%A5%EA%A1%BC%A5%C0%A5%F3%A5%B9&type=refcount&vs=%A5%D0%A5%EC%A5%A8

複数の主体の意識・無意識、ハビトゥスブルデュー)とかエピステーメ(フーコー)のデータによるRealtimeな可視化でしょうか。